取り木にぴったりの素材木を見つけてきました。枝を持たないまま間延びした幹が、途中からたくさんの枝を付けながら太陽に向かって蛇行しています。

ペンで印をつけます。幅は大体1~2cmくらいでしょうか。
カッターを使ってペンで引いた線に沿って切り込みを入れた後、樹皮を削っていきます。

外樹皮、内樹皮、形成層まで削り、木質部を露出させます。
カットの作業はこれで終了。

続いて鉢底ネットを用意します。横の長さは鉢の円周以上、高さは鉢上部から削った部位がすっぽり隠れるくらいの長さのものを用意します。

鉢の上端、外縁に乗るように鉢底ネットを一周させます。端と端を重ね合わせたら、1.5mm程度の針金で固定します。

ネットが鉢からずれないようにするため、両者をつなぎとめる針金をネットの外周に沿って3~4本設置します。針金は鉢の土中に深く刺します。

硬めのビニール質の切れ端を用意します。高さはネットと同じ寸法で大丈夫ですが、長さはネットの外周以上の余裕を持った長さで用意しておきます。
この切れ端でネットの外周を囲います。ずれ防止用の針金の内側に一周、通していきます。

端切れの余った部分をつまんでホッチキスでとめます。「耳」が長く残った場合は適当な長さのところで切り取ります。

筒状になったネットの内部に赤玉土を入れていきます。筒のすり切れスレスレに到達するまで土を少しずつ入れます。途中、先の尖った棒で土の中に複数回ザクザクと挿しながら土を足していくと、玉土の隙間が徐々に埋まって間隔が密になっていきます。

水を含ませて取り木作業完了です。このまま約1年、削られた幹の直上にあたる樹皮の部分から根が出るのを待ちます。根が出次第、幹の下部は切り取って分離することになます。

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